ひとりゼミ@A404

高専教員が一人で研究しています

真面目

到達度試験だ〜〜!
学生たちはそわそわしています。
試験を目前にして緊張しているようでもあり、春学期の授業から解放されてうれしそうでもあり。

1学期間付き合ってみて気づいたのは、高専生は本当に真面目だということです。
なんたって真剣に試験勉強をするし、授業での話をきちんと覚えているし。誰もがその人なりに、「もっと学ぼう」という意志に満ちあふれている。
きみらが当たりまえにやってるそれって、実はすごいことなんだぜ。

それというのも、高校時代の私をふりかえってみると、あのころの私は彼らとは真逆だったからです。試験勉強は一切しなかったし、授業中は寝ていたし、「どうせ私はもうすぐ死ぬのに、なんで勉強なんかしなきゃいけないんだ!?」とずっと考えていました。
試験期間になると、こっそりカラオケに行っていました。授業にまったくついていけなくて、試験範囲の内容はおろか、勉強の方法すらわからなかったので。
3年生になるころにはカラオケ店の店主に顔を覚えられて、「あ、また来た」って反応をされていた。

当然、試験結果は赤点のオンパレードです。順位はいつも下から数えて20人以内って感じ。
「あなたは国語と美術以外なにもできないね」と、先生、友達、親から言われまくっていました。自分でも「私には国語と美術しかない」と思っていたし。

「不真面目で馬鹿な人」という看板を背負って(背負わされて?)、本当につらかった。じゃあ勉強しろよって話なんですけど、でも、できなかった。
それどころじゃなかったんですよ。なぜかはわからないけれど、生き抜くので精一杯だったの当時は。
精神的にものすごく追い詰められていたから、カラオケに行って発散することで、ようやく正気を保てていたんだと思う。

だから、そんな思春期のホルモン大嵐状態の学生たちが試験に取り組んでいるのを見ると、心の底から「偉いぞ!」と思う。
力尽きそうになっている子たちを見ると、「勉強なんか投げ出してもいいから、とりあえず生きのびてくれ!」と思う。

教師が言うとあんまりよくないのかもしれないが。
死んでまでやる勉強なんて、ないんだぞ!